東京医科大学八王子医療センター神経内科
2012 年 52 巻 5 号 p. 351-355
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症例は87歳女性である.16年前よりの歩行時のふらつきが緩徐進行性に増悪し,介助なしでの歩行は不能となった.著明な小脳皮質萎縮と小脳の血流低下をみとめ,抗TPO抗体・抗グリアジン抗体陽性,特発性血小板減少性紫斑病を合併しており,自己免疫性小脳萎縮症と診断した.大量免疫グロブリン療法を施行したところ,失調症状が改善し独歩可能となった.緩徐進行性自己免疫性小脳萎縮症では,罹病期間が長期にわたっていても治療可能な症例が存在すると考えられた.
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