日本サルコイドーシス/肉芽腫性疾患学会雑誌
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症例報告
メトトレキサートの単剤治療が有効であったサルコイドーシスの2症例
田中 健介山口 哲生 在間 未佳山口 陽子一色 琢磨若林 義賢細木 敬祐鈴木 智史河野 千代子山田 嘉仁滝口 裕一巽 浩一郎
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2010 年 30 巻 1 号 p. 9-13

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抄録

症例1は初診時39歳女性.2003年に眼所見と両側肺門リンパ節腫脹(BHL)で発症した.2009年に疼痛を伴う耳下腺と両鼠径リンパ節の腫脹が出現した.近医でミノサイクリンを使用されたが無効であり,当科に紹介されメトトレキサート(以下MTX)7.5 mg/週の単剤治療を開始したところBHLと表在リンパ節の改善が認められた.症例2は初診時51歳男性,以前より眼,皮膚,肺病変に対してプレドニゾロン(以下PSL)が投与されていた.PSLの中止後に肺病変の増悪と肺アスペルギルス症の合併を認め当科に紹介された.MTX 7.5 mg/週の単剤治療にて肺野陰影の改善が認められた.MTXはsteroid-sparing agentとして位置づけられ単剤治療での有効性を示した報告は少なく,今回2症例を報告した.

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© 2010 日本サルコイドーシス/肉芽腫性疾患学会
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