日本臨床外科学会雑誌
Online ISSN : 1882-5133
Print ISSN : 1345-2843
ISSN-L : 1345-2843
症例
乳癌術後補助化学療法中に皮下埋め込み型中心静脈カテーテルの断裂をきたした1例
工藤 大輔長谷部 達也堤 伸二小田桐 弘毅袴田 健一
著者情報
キーワード: 中心静脈ポート, 断裂, 乳癌
ジャーナル フリー

2008 年 69 巻 11 号 p. 2766-2769

詳細
抄録

症例は63歳,女性.乳癌術後補助化学療法のために中心静脈ポートを用いた外来化学療が行われていた.化学療法完遂から6カ月後にヘパリンフラッシュしたところ,右前胸部の疼痛を訴えた.胸部レントゲンを撮影したところ,右下肺動脈内に断裂したカテーテルの先端を認めた.ただちに経大腿静脈的に断裂したカテーテルを摘出した.中心静脈ポート留置後の合併症として,感染などに加え,カテーテル断裂も念頭に置いて,留置と管理を行う必要があると考えられたので,若干の文献的考察をまじえて報告する.

著者関連情報
© 2008 日本臨床外科学会
前の記事 次の記事
feedback
Top