2010 年 66 巻 1 号 p. 25-34
沿岸構造物の造成では,大量の土砂やブロックの投入によるマウンド形成が実施されるが,施工コストの削減には,投入後の沈降・堆積過程の高精度予測が望まれる.本研究では,代表粒子径に対して数十分の一程度の細かい計算格子を用いた高解像度計算を実施し,ブロック周りの流れ場を詳細に捉えつつ,実現象が乱流場であることを意識して低次のモデルではあるがSmagorinskyモデルを導入し,高粒子レイノルズ数の条件への対応に配慮したモデルを構築した.そして,水中に投入されたブロック群の沈降・堆積過程を対象とした数値シミュレーションを実施し,実験計測では計測し難い固相周りの流れ場を詳細に示した.