脳神経外科ジャーナル
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特集 ステップアップの手術手技
動脈瘤コイリングのアドバンスト手技
坂井 信幸今村 博敏坂井 千秋足立 秀光谷 正一石川 達也峰晴 陽平池田 宏之浅井 克則稲田 拓小倉 健紀柴田 帝式阿河 祐二清水 寛平
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2012 年 21 巻 12 号 p. 949-958

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抄録

 現在の脳動脈瘤に対する血管内治療は離脱型コイルをできるだけタイトに瘤内に塞栓することにより出血を防ぐことが基本である. いわゆるシンプルテクニックでは十分な結果が期待できない場合は, アドバンスト手技を用いる. ダブル (マルチプル) カテーテル法は, 不規則な形状で, バルーンやステントが使いづらい血管構築やアクセスが困難な場合に選択する. バルーンアシスト法は, ハイパーコンプライアントバルーンによりネックをカバーしながらコイル塞栓する. ステントアシスト法は, 頭蓋内ステントを留置しコイル塞栓する. 血管内治療の適応拡大と長期成績の向上に寄与しているが, 複雑な手技や抗血栓療法に伴う合併症に留意しなければならない.

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© 2012 日本脳神経外科コングレス
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