日本補完代替医療学会誌
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Print ISSN : 1348-7922
ISSN-L : 1348-7922
原著
ハーブティーの QOL 増進効果
―睡眠の質に関するパイロットスタディ―
上馬塲 和夫仲井 培雄許 鳳浩王 紅平大野 智林 浩孝新井 隆成鈴木 信孝
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2007 年 4 巻 3 号 p. 119-126

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抄録

西洋ではすでに広く家庭で活用され安全性と有効性がわかっている,特に不眠に用いられるバレリアンやレモンバームなどを含むハーブティーの睡眠への効果と安全性の検証を試みた.不眠で悩む病院職員志願者女性 14 名(年齢 21–62 歳:35±11 歳,BMI 21±3 kg/m2)を対象として,文書による同意を取得し,オープン試験によって 1 週間の対照観察期間の後 1 週間,ハーブティーを夕方 2 回摂取させた.睡眠の質の変化を,OSA 睡眠調査表とVAS (Visual Analogue Scale) で評価した結果,摂取開始の翌日の夜において,対照期間より入眠と睡眠維持について睡眠の質が向上する傾向を認めた.また睡眠の質の悪い群で効果が高く,眠気や胃腸症状を認める例も 19%程度は認めたが継続しても全例自然消失したことから,安全性には問題がないと思われた.

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© 2007 日本補完代替医療学会
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