2010 年 54 巻 6 号 p. 359-365
著者らが提案した,レーザを用いた被削材の部分的熱処理によるバリの抑制方法について,より効率的なバリの抑制を実現するために,フライスカッタの出口角度,送り速度,切削速度およびレーザ照射強度が切削後の端部形状におよぼす影響を調査した.その結果,切削後の被削材端部の形状は,カッタ出口角度と送り速度によって定まる切取り厚さと,カッタ出口角度と切削速度によって定まる熱処理部の切削時間に依存することが明らかとなった.また,レーザ照射条件を制御して深いマルテンサイト層を生成することによって,より確実にバリの発生を抑制することができることが明らかとなった.