日本臨床免疫学会会誌
Online ISSN : 1349-7413
Print ISSN : 0911-4300
ISSN-L : 0911-4300
総説
制御性B細胞と自己免疫性疾患
松下 貴史
著者情報
ジャーナル フリー

2010 年 33 巻 5 号 p. 234-241

詳細
抄録

  近年,免疫応答におけるIL-10を産生する制御性B細胞の重要性が明らかにされてきた.しかしながら,制御性B細胞の分画の報告としてはB1a細胞(CD5+),Marginal zone B細胞(CD1dhiCD21hi),T2-marginal zone precursor B細胞(CD1dhiCD21hiCD23+IgM+)など統一した見解がなかったが,CD1dhiCD5+CD19hiの表現形であることが明らかとなった.特に,制御性B細胞の研究は自己免疫性疾患モデルマウスを使用した研究で,多くのことが解明されてきた.今回,自己免疫性疾患における制御性B細胞の研究でこれまで解っている知見をまとめ,その機能,治療への応用の可能性につき概説する.

著者関連情報
© 2010 日本臨床免疫学会
前の記事 次の記事
feedback
Top