知能と情報
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原著論文
超音波センサを用いた顧客振舞い認知システムの開発~IT活用による小売業売場生産性向上を目指した購買行動計測の基礎実験~
田嶋 拓也阿部 武彦南保 英孝木村 春彦
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2008 年 20 巻 2 号 p. 201-210

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抄録

我が国におけるサービス業の生産性の低さが問題視されている.特に人口減少社会において持続的な経済成長を実現するためには生産性向上は喫緊の問題であり,情報技術(IT)活用による高効率化が有力な方策の1つとして期待されている.本研究は,サービス業の流通産業(卸・小売業),中でも小売業を対象とした IT活用による生産性向上を目標としている.具体的には,超音波センサを用いた振舞い認知システムにより売場での人間(顧客)の振舞いデータを計測・収集し,顧客の振舞いデータを基にした的確な販売促進を行うことで売場生産性向上の実現を目指すものである.換言すれば,工学的なアプローチによる顧客行動の数値化に基づいた科学的なマーケティング意思決定を可能にするものである.本稿では,超音波センサとサポートベクターマシンを用いた振舞い認知システムを提案する.被験者を用いた仮想売場での振舞い認知実験の結果から,提案手法による顧客振舞い認知が可能であることを確認した.

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© 2008 日本知能情報ファジィ学会
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