バイオメカニズム学会誌
Print ISSN : 0285-0885
解説
脊椎骨折の計算生体力学
坂本 二郎
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2004 年 28 巻 4 号 p. 189-193

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抄録

計算生体力学によって生み出された技術は,研究だけでなく臨床における診断や治療に応用可能な技術として,その可能性を広げている.整形外科の分野においても,計算力学と医療画像処理の融合により,個々の患者の症状を反映した患者別の骨体力学解析が実用化しつつある.例えば,X線CT画像から骨の有限要素モデルを作成して力学解析を行うソフトウェアが開発されている.これにより,従来は多くの日数が必要であった骨の有限要素モデルの作成が数時間で可能となった.ここでは,そのようなソフトウェアを利用して,骨粗鬆症脊椎の有限要素解析を患者別に行い,骨粗鬆症における脊椎圧迫骨折の危険性を評価する方法について解説する.

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© 2004 バイオメカニズム学会
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