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DOI Content Negotiation CSL-JSONを用いてJaLCメタデータの取り込むためのガイド

1.導入と背景

JaLCのようなCrossref以外のDOI登録機関(以下RA)のメタデータの取り込みにご興味をお持ちと思います。
その場合でも、各RAのAPIの実行方法や出力中のタグがRA毎に相違あり、二の足を踏んでいるかもしれません。
当文書で紹介する技術はこのような悩みの解決策になると考えます。

2.DOI Content Negotiation CSL-JSON概要

DOI財団が提供するAPI形式のサービスです。
特長:複数RAを横断し
    ●統一的なAPIの実行方法
    ●正規化された出力タグ
いくつかの制限はありますが、メタデータ取り込みを考える場合の第一選択肢と考えられます。
当文書では以後、DOI Content Negotiation CSL-JSONをConNeg CSL-JSONと略記します。

3.複数RAを横断した統一的なAPIの実行方法

以下に例を示します。
    ●JaLC DOI
https://citation.doi.org/metadata?doi=10.1241/johokanri.58.763
    ●Crossref DOI
https://citation.doi.org/metadata?doi=10.1145/2783446.2783605
    ●DataCite DOI
https://citation.doi.org/metadata?doi=10.5281/zenodo.5105674
    ●mEDRA DOI
https://citation.doi.org/metadata?doi=10.17471/2499-4324/1442

DOI Citation Formatterで示されている他のRAのDOIついても上記と同じ方法でAPIを実行できます。

この統一された実行方法により、メタデータ取り込みを考える場合に、各RAのAPIリクエスト構文の違いに悩まされることがないというメリットがあります。

4.複数RAを横断した正規化された出力タグ

著者関連のタグの正規化を以下に示します。
ra_tag.png
この正規化された出力タグにより、メタデータ取り込みを考える場合に、各RAの出力タグの違いに悩まされることがないというメリットがあります。

5.単純化により正規化された出力タグの実現

上記の複数RAを横断した正規化された出力タグは出力の単純化により実現されています。
従って、すべての項目が出力されるわけではありません。例を以下に示します。

JaLC API https://api.japanlinkcenter.org/dois/10.51094/jxiv.917

ConNeg CSL-JSON https://citation.doi.org/metadata?doi=10.51094/jxiv.917
との出力を比較

および
DataCite API https://api.datacite.org/dois/10.17596/0000002

ConNeg CSL-JSON https://citation.doi.org/metadata?doi=10.17596/0000002
との出力を比較すると著者の所属機関情報やORCIDが欠落していることにお気づきになると思います。
引用原文のフォーマットであるCSL-JSONには、これらの項目が定義されていないからです。

みなさまのシステムが引用原文にフォーカスしている文献管理ソフトウェアなどであれば、この欠落は問題ないと考えます。

6.過分な出力への対応

いくつかのRAは、CSL-JSONフォーマットの範疇以外の過分な項目、例えばmember-idやライセンス情報を独自のフォーマットのまま出力します。
ConNeg CSL-JSONからの出力取り込み時に、このような過剰な出力をはじく必要があります。

7.過分な出力への対応

<ConNeg CSL-JSONの利点>
    ●RA横断のシンプルで統一された実行方法。各RAのAPIリクエスト構文の違いに悩まされない。
    ●RA横断の正規化された出力タグ。各RAの出力タグの違いに悩まされない。
結果、複数RAのメタデータを取り込む皆様のプログラムはシンプルに保たれます。
If RA=JaLC then JaLCのREST API実行
If RA=Crossref then CrossrefのREST API実行
If RA=DataCite then DataCiteのREST API実行
などの余分なプログラミングの必要はないです。

<メタデータの取り込みをお考えの皆様への提案>
まず、ConNeg CSL-JSONを試して、出力中にみなさまにとって必要な項目があるかどうかご確認ください。
その上で、 出力から必要な項目を取り込み、過分な項目を排除し、複数RAのメタデータの取り込みを進めてください。

8.参考文献とその他情報

参考文献

https://docs.citationstyles.org/en/stable/specification.html

その他の情報

ここまでメタデータをタグ付きの構造化テキストで出力する"metadata" APIを紹介しましたが、非構造のシンプルなテキスト出力を行う"format" APIもあります。実行例とその結果を以下に示します。
●実行例
https://citation.doi.org/format?doi=10.1241/johokanri.58.763&style=apa&lang=en-US
●出力
武田英明, 村山泰啓, & 中島律子. (2016). 研究データへのDOI登録実験. In 情報管理 (No. 10; Vol. 58, pp. 763-770). 国立研究開発法人 科学技術振興機構. https://doi.org/10.1241/johokanri.58.763