4.5 メタデータの自動統合
DOI財団は、メタデータの自動統合がDOIシステムの可能性を存分に引き出す鍵と考えています。これはセマンティックウェブとリンクトデータ(Linked Data)の基本目標でもあります。Webは、現在のように人が使うための情報を提供するドキュメントのネットワークとしてだけではなく、構造化され相互にリンクされた機械処理可能な情報のための媒体として捉える必要があります。
DOIカーネルメタデータとデータディクショナリは、様々なDOI対象物に対するメタデータ統合のためのグッドプラクティスと出発点を提供するために存在します。リンクトオープンデータ(Linked Open Data)をはじめとする取り組みはさらに重要な基盤(インフラ)を提供しますが、これは技術と構文に限ります。これらの取り組みは、共有されている意味(「セマンティックな整合性」)レベルで、異なるデータセットを自動的に統合するためのソリューションを提供しません。自動統合ソリューションとは、人間の介入や一対一型の大量の「サイロ的」ソリューションに頼ることなく、異なるRAなどから提供されるサービスの連係を実現するものです。
これを実現する鍵となるのは適切に構造化されたメタデータスキーマの開発と、DOIカーネルスキーマをはじめとするツールのセマンティックマッピング能力を利用するサービスの開発です。DOI財団は、RAがそのようなサービスの開発に協力することを選択した場合、RAを支援します。