9.5 独自のLHSの運用
登録機関(RA)がDOI名に対してローカルHandleサービス(LHS)を実装および運営することを選択した場合(5.2.2 登録機関が運営するDOI LHSを参照)、DOI技術サポートサービスプロバイダーは、RAがLHSを導入し管理するのに必要な技術指導を行います。技術サポートサービスプロバイダーは、システムの拡張性に責任を負うほか、DOI財団と協議の上、システムの成長と技術高度化の向上につながる将来の開発の実装にも責任を負います。
9.5.1 LHSの導入
LHSの導入については、Handle.Netテクニカルマニュアルを参照してください。
導入にあたっては、LHSのサービス情報を格納する「sitebndl.bin」というファイルが作成されます。配信(ディストリビューション)に関する説明に従って、ファイルをDOI技術サポートサービスプロバイダー()に送信する必要があります。技術サポートサービスプロバイダーが10で始まるプレフィックスを作成する必要があることを認識できるよう、氏名、組織名、DOI RAからのリクエストであることを技術サポートサービスプロバイダーに知らせることが重要です。
9.5.2 LHSの設定
DOI技術サポートサービスプロバイダーでセカンダリサーバーのインストールを可能にするため、LHSの設定を変更する責任を登録機関が負うことになっています。セカンダリサーバーは、登録機関のDOI名の完全なデータベースを格納します。これにはサーバーの設定ファイルに些細な変更を加える必要があります。この作業にあたって技術サポートサービスプロバイダーが調整を図ります。設定が完了すると、セカンダリサーバーが登録機関のサーバーへ接続できるか否かを確かめるため、定期的に実行されるタスク(例えばcronジョブ)が作成されます。接続に問題(たとえば、サーバーのシャットダウン)が生じた場合は、登録機関にeメールで通知され、できるだけ速やかに問題を解消することが求められます。
LHSの設定について詳しくは、Handle.Netテクニカルマニュアルを参照してください。
9.5.3 LHSの運用要件
Handleシステム全体の整合性を維持するには、以下の各条件を管理者が満たすようにすることが必要であり、管理者は認可が有効である間、解決サービスを運営することに同意しなければなりません。以下に使用される「システム」という用語は、各管理者が実行するコンポーネント、そして、これらのコンポーネントとグローバルHandleレジストリ(GHR)/ローカルHandleサービス(LHS)のユーザーとの相互作用を指します。
管理者の運用目標には以下の事項が含まれます。
- システムコンポーネント間の互換性と円滑な相互作用を確保する。
- サービスの遂行にあたって一貫性と信頼性を維持する。
- 適切なシステム管理と性能追跡を行う。
- GHRへの常時アクセスを提供する。
- 適切なシステムセキュリティ対策を講じる。
また、登録機関は、DOI技術サポートサービスプロバイダーに自身のLHSの構成変更を通知する責任も負います。
注:Handleサーバーの低レベルの保守にあたっては、net.handle.apps.toolsやnet.handle.apps.site_toolなど多くのユーティリティを利用できます。DOI技術サポートサービスプロバイダー()にお問い合わせください。