5.2 DOIディレクトリ
DOIディレクトリは、登録機関(RA)によって異なる運営体制に関わりなく、すべてのDOI名に対して信頼性の高いHandle解決、管理、バックアップを提供するように配置・構成されたWebプロキシとHandleサービス(5.1.3参照)からなる仮想サービスです。このアプローチにより、信頼性のある全体的なサービスを保証しながら、RAは独自のビジネスモデルを開発して顧客の要求を満たすための柔軟性を得ることができます。
DOI名は、通常DOI技術サポートサービスプロバイダーが管理するローカルHandleサービス(LHS)に格納されますが、RAが管理する場合もあります。
注:すべてのDOI名はDOIディレクトリに登録する必要があります。
5.2.1 DOIシステムで使用されるローカルHandleサービス(LHS)
DOI®財団は、DOI技術サポートサービスプロバイダーとの間で、Handleシステムの提供および永続性に関する契約を結んでいます。DOI技術サポートサービスプロバイダーは、
- DOI®システムの技術・運営面のサポートを提供し、
- 通常、DOIシステムで使用されるローカルHandleサービス(DOI LHS)を管理します。登録機関(RA)は、そのDOI名を担当するHandle LHSを導入し使用できます。(プレフィックスLHSは常に技術サポートサービスプロバイダーが管理します)。
5.2.2 登録機関が運営するDOI LHS
登録機関(RA)は、独自の登録者のDOI名を管理するローカルHandleサービスを運営することができます。これは、次のようなRAにとって最良の選択といえます。
- DOI登録などビジネスに不可欠な基盤のコンポーネントを直接管理することを望んでいる。
- 独自の用途に適した性能水準を選んで、管理および解決の高い性能標準の導入を計画している。
その場合、DOI技術サポートサービスプロバイダーは、このLHSのミラーサービスを実行して、RAが管理するDOI名データベースのコピーを取得します。DOI財団は、DOI技術サポートサービスプロバイダーにセカンダリサーバーを設置できるようにするため、RAの責任においてHandleサーバーの設定を変更することを義務付けています。図15は、プレフィックス「10.550」を割り当てられたRAが独自のLHSの運用を望む場合、技術サポートサービスプロバイダーがミラーLHSの1つを運用することを示しています。

注:独自のLHSの運用を選択したRAは、技術的専門知識を深める必要があります。DOIのLHSを運営することに関心がある場合は、DOI技術サポートサービスプロバイダーのスタッフとの技術的な全体像を把握するための会議を行うことをお勧めします。このミーティングの設定を望む方や、ご質問のある方は、DOI技術サポートサービスプロバイダー()までご連絡ください。