DOI® HANDBOOK

7.4 DOIメタデータスキーマの管理

  1. DOIハンドブック
  2. 第7章 DOIアプリケーションの設計と開発
  3. 7.4 DOIメタデータスキーマの管理

スキーマを用いて、カーネルと追加メタデータを指定します(4.3 DOIデータモデル参照)。既存スキーマを更新したり、新しいスキーマを策定したりすることもできます。

7.4.1 メタデータスキーマの策定または更新

既存のDOIスキーマに変更を加える権限はスキーマ作業部会にあります。DOIコミュニティのメンバーであれば、いつでもスキーマの更新や新しいスキーマの導入を提案することができます。変更実施の責任はDOI®財団が選んだ技術プロバイダーが担います。技術プロバイダーはスキーマの管理者として提案を承認し、提案された変更の範囲と複雑さに応じて納期を見積もります。

手順は以下のとおりです。

  1. 最初の提案
    DOI RA会員がスキーマの変更または新しいスキーマの提案をスキーマ作業部会に提出します。これは具体的な提案の形をとることもあれば(例えば、新しい許容値や要素の追加)、要求の形をとることもあります(例えば、カーネルの中で独自のIDスキームの所有者を特定する方法を導入する要請)。ここで、リストに記載された他の会員がコメントする場合があります。
  2. 提案についての合意
    必要に応じて、明確化の要求や、実装に関するコメントや提案が行われ、リストに記載された他の会員が回答する時間が与えられます。目的は変更を実施する前に合意に達することであるため、合意に至るまでにかかる時間は提案によって異なります。非常に速やかに合意に至る場合もあれば、合意が得られず提案が破棄される場合もあります。
  3. 原案の実施
    提案や要求がはっきりしたら、更新にかかる推定時間が提示され、その時間枠内で適切なスキーマの新しい原案が発表されます。何らかの理由で遅れが生じる場合は事前にスキーマ作業部会に通知されます。
  4. 更新されたスキーマまたは新しいスキーマ原案の見直し
    作業部会には原案についてコメントする機会が与えられます(定型的な変更の場合は、通常1営業週)。この後、さらに修正が必要な場合は、手順3と手順4を繰り返します。
  5. 更新されたスキーマまたは新しいスキーマのリリース
    更新されたスキーマについて合意が得られたら、DOI財団会員がアクセスできるウェブサイトに掲載されます。

注:新規スキームや新しいメタデータアプリケーションの開発を希望するRAには、DOI財団に連絡して助言を求めることを推奨します。

7.4.2 DOIカーネルスキーマへの用語の追加

DOIカーネルスキーマへの用語追加は、任意の登録機関(RA)の要請を受けて行われます。メタデータカーネル/許容値を変更することもあれば、メタデータカーネルに加 えて他のDOIメッセージスキーマを公開することもあります。どのRAでもDOI財団に登録することにより、オープン形式の許容値セット(AVS)に新しい値を加えることができます。手順は7.4.1に記載されているとおりです。